生産管理システム立ち上げ

昨年から取り組んでいる顧問先の生産管理システムが運用試験段階に来ています。

精密板金の会社で、従業員30名規模、1昨年からお邪魔するようになって、経営戦略から経営改革の企画、アクションプラン、システム導入と進んできました。

運用試験を進める中で驚いたのは、現場のユーザーに頂く中で、機能的な面での大きな問題がほとんどなかったことです。

こんなことを言うと当たり前だろうと思われるかもしれませんが、大手の一流企業のシステムも中小規模のシステムも、従来の開発経験の中では運用試験の段階になって思わぬ問題が発生して、大幅な手戻りや改造が発生することは日常茶飯事です。

ユーザー企業とベンダーが直接やり取りする従来の導入手法では開発ベンダーが業務をよく知らない、ユーザー企業がシステムをしらない、コミュニケーション不足などのためにこういう問題は普通に発生し、それも織り込んだ見積りやスケジューリングが行われています。

今回は、ユーザー企業と開発者の間にITコーディネータが入り、初期の段階から業務内容の検討を繰り返し、データのモデリング、業務プロセスのモデリングを進めながら3者が一体となって進めました。

打ち合わせのたびに新しい問題が発覚し(ユーザー企業の担当者も業務のすべてを知っているわけではないのです)、それについて十分議論、検討しながら進めたため、出来上がりのシステムについて「誤解していた」部分はほとんどありませんでした。

開発者が業務仕様を正確に理解してプログラミングする高い能力を持っていたこと、ユーザー企業の担当者が誠実に一つ一つ調査して対応してくれたこと、ユーザー企業の社長が急かさずにちゃんと任せてくれたこと、などがあいまって、とてもうまく行った例でしょう。

改めてITコーディネータの役割の重要さを感じています。

6 件のコメントがあります

  1. junike さんからのコメント:

    非常にうまくいったようでよかったですね。
    僕もこの例でいうとユーザー企業側の担当としてあるシステム開発に携わったことがありますが、お書きになっているようにユーザー企業の担当者も知らないこともたくさんあって(他部署から異動してそのシステム構築に携わったので)、開発がスタートしてからいざ経理に確認してみたら実は違ってたなどというのはしょっちゅうでした。

    「打ち合わせのたびに新しい問題が発覚し」の部分が重要で、いかに事前の議論が変更の余地のない完成度の高い仕様書の作成につながるかを物語っていると思います。

    ITコーディネータのような第三者が間に入ることにより、岡目八目ではありませんが当事者同士では見落としがちな視点というのも活かされると思います。

  2. ITC福沢 さんからのコメント:

    ITコーディネータは、「ユーザー企業の立場に立って経営やIT化の支援をする」んですが、あくまでも第3者であることが重要で、そこに専門家としてのノウハウを生かすポイントがあると思います。

    その意味で、都会でベンダーの社員としてシステム開発の経験を持った方々が、地方に戻って(Uターン、Iターンして)独立ITCとして活躍することを期待しているのですが。。。

  3. junike さんからのコメント:

    そうですね。そういう人が増えるといいですね。
    でも、システム開発の経験だけでは難しいでしょう。
    ITコーディネータというのはITだけではなくて、お書きになっているように「経営」にも精通していなければならない、中小企業診断士レベルの知識や経験も必要なのでは?

    でもITコーディネータ自体は増えてくるのではないかと思います。楽観的かもしれませんが。
    ただ、それが地方にまで来てくれて中小企業を支援するような形になるかどうかはわかりませんね。地方でこそ、活躍の場があるかもしれないと思いたいですが。。

  4. ITC福沢 さんからのコメント:

    もちろんITコーディネータはシステム開発のノウハウだけではだめです。
    ITコーディネータの資格を取得するためには、試験だけでなく15日間の研修を受ける必要があり、経営戦略からITサービス運用までをサポートする手法を勉強します。

    資格取得後も自分なりの勉強や経験も必要で、実際には中小企業診断士のノウハウ+アルファが必要でしょう。

    僕自身も、日本のトップクラスのセミナーを受講するために、月に1,2回は東京に行きますし、開業してから2年半あまりで栃木県内の20社以上とおつきあいして中小企業の現場を肌で感じ、経験もまだ少しではありますが、積んできています。
    机上ではわからない本当にさまざまな現実がそこにはあります。

    ITCの資格取得者の中には、診断士や税理士の資格を持っている方もたくさんいますが、現実には、ITをよく知らない中小企業診断士や税理士さんがITCの資格を取って、さぁ、ITのノウハウを身に着けよう。というのはとてもハードルが高いようです。
    それよりもITの世界で生きてきたベテランが経営の勉強をしてITCとして活動する方がITCらしい仕事ができる可能性が高いのではないか、と思っています。

    最先端のITの世界の経験をつんだ人が、地方のデジタルデバイドの真っ只中に飛び込んでくるのは大変リスクの高いことで、そういう方の道を拓くためにも僕が地方のITコーディネータとして結果を出す(成功例を作って、自分もちゃんと食っていける)必要がある、と自覚しています。(ちょっとおこがましいかも・・・)

  5. junike さんからのコメント:

    なるほどそうですね。
    さあ、ではこれからITのノウハウを身につけようでは絶対無理です。
    そういう意味でも仰るとおりITの世界で経験を積んできた人が経営も勉強された方が優れたITCになれそうですね。

    福沢さんが地方から成功例を発信することの意義は大きいですね。

  6. ITC福沢 さんからのコメント:

    ありがとうございます。

    秋に行われる「ITCコンファレンス」(ITコーディネータの全国的な交流集会)で発表できるように頑張ります。

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